週明け14日の香港市場は買いが先行か。米ドル相場と米長期金利の上昇が一服したことで、投資家がリスクを取りやすくなるとみられる。米時間10日発表の米4月消費者物価指数が市場予想を下回り、利上げ加速懸念は後退したもよう。また、MSCI新興国指数へ組み入れるA株銘柄の公表を香港時間15日未明に控え、中国本土系の大型株に買いが入りそうだ。
もっとも、買い一巡後は上値が重い展開があり得る。ハンセン指数は前週末に5日続伸し、心理的節目の31000ポイントを回復して1カ月半ぶり高値で引けただけに、利益確定売りが出やすい状況だ。米中貿易摩擦への警戒感も依然としてくすぶる。サンダース米大統領報道官は7日、中国の劉鶴副首相が通商協議のため翌週に訪米すると述べたが、ロス商務長官はCNBCに対し「劉鶴氏の訪米時期は未定」だと語った。
11日のNY株式市場ではダウ平均が7営業日続伸した半面、ハイテク株の比率が高いナスダック総合は小幅ながら6営業日ぶりに反落した。同日の香港株の米国預託証券(ADR)は、国際金融銘柄のHSBC(
00005)とAIAグループ(
01299)、中国IT大手のテンセント(
00700)、生保大手の中国平安保険(
02318)が香港終値を上回って引けた。一方、香港市場ではハンセン指数構成銘柄の瑞声科技(
02018)が2018年1−3月期決算をきょう発表する。