11日の中国本土株式市場で、上海総合指数は反落。終値は前日比0.35%安の3163.26ポイントだった。深セン成分指数も0.89%安の10634.30ポイントと反落した。上海、深セン両市場の売買代金は概算で4141億3100万元。
上海総合指数は小高く寄り付いた後、前日終値を挟んだ狭いレンジで一進一退の値動き。終盤に上値の重さを嫌った売りに押されて下げ幅を広げ、結局この日の安値圏で引けた。A株のMSCI新興国指数への組み入れを6月に控えて海外資金の流入期待は根強いものの、上海市場の売買代金は大きく増えておらず、投資家の買い意欲は高まっていない。米中貿易摩擦や中東情勢など不透明な外部環境も意識された。セクター別では医療・医薬が反落したほか、通信や環境保護、ソフトウエアが下げた。半面、非鉄金属、貴金属、石炭が上げた。
A株市場では、前日高かった江蘇恒瑞医薬(
600276)、上海国際機場(
600009)、欧菲光科技(
002456)が反落した。家電メーカーの珠海格力電器(
000651)と美的集団(
000333)、監視カメラ大手の杭州海康威視数字技術(
002415)もさえない。半面、電気自動車(EV)関連銘柄の洛陽モリブデン(
603993)、天斉リチウム(
002466)、BYD(
002594)の上昇が目立った。中国工商銀行(
601398)など銀行株は総じてしっかり。食品株の仏山市海天調味食品(
603288)、牧原食品(
002714)が上昇した。
上海B株指数は0.18%安の321.41ポイントと反落。深センB株指数は0.15%高の1102.92ポイントと続伸した。