11日前場の香港株式市場でハンセン指数は5日続伸。前場終値は前日比1.36%高の31227.84ポイントだった。中国企業指数は1.13%高の12372.12ポイント。半日のメインボードの売買代金は概算で564億2000万HKドルだった。
ハンセン指数はプラス圏で堅調に推移した。寄り付きで4月13日以来、約1カ月ぶりに心理的節目の31000ポイントを回復すると、中盤に上げ幅を拡大した。前日の米株高が買い安心感につながった。4月の米消費者物価指数(CPI)が弱い内容だったことを受け、利上げベースの加速観測が後退したほか、米長期金利の上昇が一服したことで香港を含む新興国市場からの資金流出懸念が和らいだ。幅広い銘柄に買いが入り、取引時間中として3月22日以来の高値水準で推移している。
個別では、時価総額上位でアジア生保AIAグループ(
01299)、IT大手のテンセント(
00700)、大手国有銀行の中国建設銀行(
00939)、中国工商銀行(
01398)が買われ、指数を押し上げた。民営自動車メーカーの吉利汽車(
00175)が4%を超す上昇。親会社の浙江吉利控股集団が傘下のボルボ・カーズの株式新規公開(IPO)を計画しているとの情報が手がかりとなったもよう。スマホ部品メーカーの瑞声科技(
02018)、マカオカジノのサンズ・チャイナ(
01928)、香港不動産関連の九龍倉置業地産(
01997)、太古A(
00019)なども高い。半面、石油メジャーのCNOOC(
00883)、ペトロチャイナ(
00857)、香港鉄道事業者の香港鉄路(
00066)が軟調。