8日の香港株式市場でハンセン指数は続伸。終値は前日比1.36%高の30402.81ポイントだった。中国企業指数は1.49%高の12144.79ポイント。メインボードの売買代金は概算で1031億6100万HKドル。
ハンセン指数は寄り付きで心理的節目の30000ポイントを回復し、次第に上げ幅を広げた。前日の米株高やきょうの本土市場の上昇により地合いが改善。幅広いセクターで買いが優勢となった。7日のNY市場で米アップルなど主要IT株が上昇したことで、香港上場のハイテク株も買いを集めた。本土の保険会社が保険保障基金に拠出する資金を税控除する優遇措置を中国財政部が発表し、材料視されたもよう。ただ、20日移動平均(大引け時点で30436.59ポイント)付近では上値が重く、結局は同水準を下回って引けた。
ハンセン指数を構成する50銘柄のうち47銘柄が上昇した。中国IT大手のテンセント(
00700)が反発して相場をけん引。スマートフォン部品メーカーの瑞声科技(
02018)と舜宇光学科技(
02382)も大きく買われた。石炭大手の中国神華能源(
01088)や、前日大引け後発表した4月の新車販売台数が前年同月比49%増だった吉利汽車(
00175)は大幅に続伸。大型金融株の中国平安保険(
02318)、HSBC(
00005)、AIAグループ(
01299)、中国工商銀行(
01398)がそろって堅調だった。下落は石油株のCNOOC(
00883)とペトロチャイナ(
00857)、通信株のチャイナ・ユニコム(
00762)の3銘柄だけだった。
H株では保険株の上昇が目立ち、中国太平洋保険(
02601)、新華人寿保険(
01336)、衆安在線財産保険(
06060)が軒並み大幅高。不動産大手の万科企業(
02202)、新エネルギー車メーカーのBYD(
01211)も高い。半面、中国企業指数から除外される株洲中車時代電気(
03898)が売られた。クリーンエネルギー発電の龍源電力(
00916)と華能新能源(
00958)の下げがきつい。前日大引け後に特別配当の予定を明らかにした中国機械設備工程(
01829)は4.84%安だった。