3日の香港株式市場でハンセン指数は続落。終値は前日比1.34%安の30313.37ポイントだった。中国企業指数は1.43%安の12018.86ポイント。メインボードの売買代金は概算で1010億8000万HKドルだった。
ハンセン指数は安く寄り付いた後、終始マイナス圏で推移した。トランプ米政権が華為技術(ファーウェイ)と中興通訊(
00763)の中国通信機器2社に対する新たな規制を検討していると伝わり、米中貿易摩擦の激化を懸念する売りが優勢。3−4日の日程で訪中するムニューシン米財務長官らと中国当局の貿易交渉で実質的な成果が得られにくいとの見方も出ており、投資家は慎重な姿勢を強めた。もっとも、本土市場で前場軟調だった上海総合指数がプラス圏へ切り返したことを受け、後場にハンセン指数は下げ幅をやや縮小した。
ハンセン指数構成銘柄で上昇は香港鉄路(
00066)の1銘柄のみ。IT大手のテンセント(
00700)、大手国有銀行の中国建設銀行(
00939)、中国工商銀行(
01398)が下げを主導。本土不動産の華潤置地(
01109)、碧桂園(
02007)の下落がきつい。前日の高かったスマホ部品大手の舜宇光学科技(
02382)が反落した。恒隆地産(
00101)、信和置業(
00083)など香港デベロッパーも売られた。
H株では、4月の新車販売台数が3%減少した広州汽車集団(
02238)は5%を超す下げた。BYD(
01211)、長城汽車(
02333)などほかの自動車株も安い。不動産大手の万科企業(
02202)、ネット専業保険最大手の衆安在線財産保険(
06060)が大きく売られた。半面、中国国際航空(
00753)、中国南方航空(
01055)、中国東方航空(
00670)の航空大手3社がそろって高い。風力発電の大唐新能源(
01798)、輸送機械大手のウェイチャイ・パワー(
02338)、鉄道車両の中国中車(
01766)、証券会社の招商証券(
06099)も逆行高を演じた。