テンセント(
00700)の音楽配信部門、テンセント・ミュージック・エンターテインメント・グループ(TME)が、米上場へ向けて幹事会社の選定に入るもようだ。消息筋によると、来週にも新規株式公開(IPO)業務を手掛ける投資銀行にプレゼンテーションと条件提示を求める見通し。年内に上場を果たし、30億−40億米ドルを調達する計画という。テンセントの広報担当者はコメントを控えている。『信報』が外電を引用する形で1日伝えた。
TMEと投資銀行のIPO協議は昨年終盤に始まったが、これまでの進展ペースは遅い。スウェーデンの音楽配信大手スポティファイ・テクノロジーとの株式交換に集中していた上、香港証券取引所(
00388)がハイテク企業の上場を促す規制緩和を発表したためだ。ただTMEは、普通株より議決権の多い「種類株」を発行する加重投票権(WVR)構造を採用する企業にとって香港証取の改定上場規則は現時点で利点がないと判断。すでにスポティファイが上場している米市場でのIPOを決めたもようだ。
スポティファイはTME株の約9%を保有し、テンセントがスポティファイ株の7.5%を保有している。