週明け30日の香港株式市場でハンセン指数は大幅に続伸。終値は前営業日比1.74%高の30808.45ポイントだった。中国企業指数は2.19%高の12331.39ポイント。メインボードの売買代金は概算で936億3000万HKドルだった。
ハンセン指数は高く寄り付いた後、上げ幅を広げる展開。寄り付き前に発表された4月の中国製造業PMIと非製造業PMIがともに予想を上回ったことを好感。A株の重複上場銘柄を中心に2018年1−3月期決算がほぼ出揃う中、業績や見通しを手掛かりとした個別物色が活発だった。また、米中貿易紛争の早期解決に対する期待も投資家心理の改善につながった。貿易交渉のために5月3日に訪中する米国代表団に中国側は習近平国家主席の接見を含めたハイレベルで対応し、貿易紛争の回避に向けて関税の削減や貿易規制の緩和などを提示する見通しと外電が伝えた。指数は中盤、30750ポイント付近で伸び悩む場面もあったが、後場後半に30800ポイントに乗せ、約2週間ぶり高値できょうの取引を終えた。
ハンセン指数構成銘柄では、中国銀行(
03988)香港子会社の中銀香港(
02388)が大幅高。2018年1−3月期の業務純益が前年同期比21%伸びたことや、好決算を受けて証券会社が示した強気投資判断が材料視された。中国工商銀行(
01398)、中国建設銀行(
00939)、中国銀行など本土金融株が買われ、相場を押し上げた。27日に金融機関の資産管理業務に対する中国当局の新規定が発表されたが、適用猶予期間の延長など、当初案より緩めた内容になっていることが好感されたもよう。新世界発展(
00017)、新鴻基地産(
00016)、信和置業(
00083)など香港不動産株も高い。スマホ部品メーカーの舜宇光学科技(
02382)は大幅に続伸した。半面、18年1−3月期決算が減益となった中国神華能源(
01088)が逆行安。乳製品メーカーの中国蒙牛乳業(
02319)が大幅に続落した。
H株では、中国人民財産保険(
02328)、招商銀行(
03968)、中国郵政儲蓄銀行(
01658)、中国銀河証券(
06881)など本土金融株が軒並み高い。非鉄金属の洛陽モリブデン(
03993)、風力発電設備の新疆金風科技(
02208)、鉄道向け電力制御システム大手の株洲中車時代電気(
03898)の上昇が目立った。半面、18年6月中間決算の大幅減益見通しを発表したBYD(
01211)が5%の下げ。決算発表を終えたエン州煤業(
01171)、華電福新能源(
00816)、中遠海運能源運輸(
01138)、ウェイチャイ・パワー(
02338)なども大きく売られた。