27日の香港株式市場でハンセン指数は3日ぶりに反発。終値は前日比0.91%高の30280.67ポイントだった。中国企業指数は0.98%高の12066.58ポイント。メインボードの売買代金は概算で974億7000万HKドルだった。
ハンセン指数は終始プラス圏で推移した。前日に約3週間ぶり安値で終えた後とあって、米株高や米長期金利の低下など外部環境の改善を受けて総じて買い戻しが優勢だった。ただ、米中貿易摩擦の激化に対する懸念が根強い中、投資家は慎重な姿勢を崩していない。本土市場で上海総合指数が一部マイナス圏に沈むと、ハンセン指数は前場終盤に前日終値付近まで上げ幅を縮めた。もっとも、30000ポイント付近で相場の底堅さを確認すると、後場に入ると再び上向きに転じた。週明け30日に4月の中国製造業購買担当景気指数(PMI)が発表される予定で、その内容を見極めようと様子見気分も漂い、後場後半は30200ポイント付近でもみ合う場面が目立った。
ハンセン指数構成銘柄では、中国石油メジャーのシノペック(
00386)、CNOOC(
00883)、ペトロチャイナ(
00857)が高い。シノペックの2018年1−3月期増益決算や、足元の原油高が好感された。証券会社の強気判断を手掛かりに通信キャリア大手のチャイナ・モバイル(
00941)が買われた。前日に下げがきつかったスマホ部品大手の舜宇光学科技(
02382)、IT大手のテンセント(
00700)が反発したほか、豚肉大手の万洲国際(
00288)が続伸した。半面、乳製品大手の中国蒙牛乳業(
02319)が大幅安。同業で本土A株上場の内蒙古伊利実業集団(
600887)の18年1−3月期増益率が前年同期から大幅に減速したことが嫌気されたもよう。台湾系食品メーカーの中国旺旺(
00151)も安い。18年1−3月期決算が振るわなかった中国平安保険(
02318)は2%超下落した。アップルサプライヤーの瑞声科技(
02018)は小幅ながら13営業日続落。
H株では、18年1−3月決算が87%増益となった広州白雲山医薬(
00874)が15%を超す上げ。新エネルギー発電の大唐新能源(
01798)、華能新能源(
00958)、龍源電力(
00916)、航空大手の中国国際航空(
00753)、中国東方航空(
00670)、鉄道車両大手の中国中車(
01766)が高い。半面、1−3月決算が1%増益にとどまった自動車大手の広州汽車集団(
02238)が安い。決算発表を終えた福耀ガラス(
03606)、青島ビール(
00168)、チェンミン・ペーパー(
01812)も売られた。