26日の香港株式市場でハンセン指数は続落。終値は前日比1.06%安の30007.68ポイントだった。中国企業指数は1.20%安の11949.38ポイント。メインボードの売買代金は概算で1080億9200万HKドル。
ハンセン指数は朝高後にマイナス圏に沈み、下げ幅を拡大。終盤に一時、心理的節目の30000ポイントを割り込み、結局6日以来約3週間ぶり安値で引けた。米長期金利の上昇と米ドル高を背景に域内からの資金流出が警戒された上、中国本土相場の下落が嫌気された。米司法省が中国スマートフォン大手の華為技術(ファーウェイ)を捜査中との報道を受け、ハイテク株に売りが出た。また『上海証券報』は、「国家隊」と呼ばれる中国政府機関や傘下投資会社などが1−3月期に銀行・不動産セクターの持ち株を減らしたと伝えた。外電によれば、中国金融当局が商業銀行による消費者向け金融や不動産業向け融資のリスク検査を進めている。中国人民銀行(中央銀行)がきょうの公開市場操作(オペ)で資金供給を見送ったことも、投資家心理を冷やしたもよう。
ハンセン指数構成銘柄では、大型金融株のAIAグループ(
01299)、中国平安保険(
02318)、中国建設銀行(
00939)が下げ、相場の重荷となった。スマートフォン部品メーカーの舜宇光学科技(
02382)と瑞声科技(
02018)、パソコン大手のレノボグループ(
00992)は大幅に続落。中国IT大手テンセント(
00700)は連日で年初来安値を更新した。カジノ株の銀河娯楽(
00027)、不動産デベロッパーの碧桂園(
02007)も大幅安だった。半面、前日安かった消費財の万洲国際(
00288)と恒安国際集団(
01044)が反発。香港を営業基盤とするハンセン銀行(
00011)、長江実業集団(
01113)も買われた。
四半期決算や業績見通しを手掛かりとする個別銘柄の物色が引き続き活発だった。18年1−3月期決算の純利益が市場予想を大幅に上回った広深鉄路(
00525)、18年6月中間決算が最大50%増益となる見通しを明らかにした新疆金風科技(
02208)が大きく買われた。一方、1−3月期決算が市場予想に反して赤字に転落した北京金隅(
02009)が急落。万科企業(
02202)は29%増益だったものの、純利益水準が市場予想に届かず、失望売りを誘った。