24日前場の香港株式市場でハンセン指数は3営業日ぶりに反発。前場終値は前日比1.07%高の30578.79ポイントだった。中国企業指数は1.85%高の12222.50ポイント。半日のメインボードの売買代金は概算で541億7000万HKドル。
ハンセン指数は高く寄り付いた後、上げ幅を広げる展開となった。本土株式市場の大幅上昇を好感。上海総合指数は心理的節目の3100ポイントを回復し、前日比2%高で前場の取引を終えている。本土で商業銀行を対象とする預金準備率の引き下げがあす25日に実施されるほか、中国人民銀行(中央銀行)が前日に続き公開市場操作(オペ)を通じて市場に資金を供給したと伝わり、流動性の緩和期待が投資家心理の改善につながった。香港市場にも本土金融株などへの買いが波及し、指数を押し上げた。もっとも、米金利上昇や米中貿易摩擦といった懸念材料が根強い中、ハンセン指数は上値抵抗として意識される50日移動平均(前引け時点で30677.70ポイント)に近づく水準で伸び悩んでいる。
個別銘柄では、中国建設銀行(
00939)、中国工商銀行(
01398)、中国平安保険(
02318)など大型本土金融株がそろって高い。前日に開かれた中国共産党の中央政治局会議で、習近平国家主席が「構造改革と内需拡大の融合を加速させる」と発言したことを受け、内需関連の融資に対する規制が緩むとの思惑から本土不動産の碧桂園(
02007)、中国海外発展(
00688)が大幅に反発。消費関連で豚肉大手の万洲国際(
00288)、乳製品大手の中国蒙牛乳業(
02319)も買われた。半面、香港不動産関連の恒基兆業地産(
00012)、九龍倉置業地産(
01997)、衛生用品大手の恒安国際集団(
01044)、マカオカジノのサンズ・チャイナ(
01928)がさえない。前日に高かった通信キャリアのチャイナ・ユニコム(
00762)が小幅に反落した。