20日の中国本土株式市場で、上海総合指数は3日ぶりに反落。終値は前日比1.47%安の3071.54ポイントだった。深セン成分指数も1.79%安の10408.91ポイントと3日ぶりに反落。上海、深セン両市場の売買代金は概算で4473億100万元。
上海総合指数は小安く寄り付き、前場中盤に下げ幅を拡大。前日に終値ベースで心理的節目の3100ポイントを回復した後だけに、ひとまず利益を確定する動きが広がった。結局、指数は同水準を割り込み、きょうの安値圏で引けた。米中関係の悪化が警戒され、ほぼ全セクターで売りに押された。米議会の米中経済安全審査委員会が19日発表の報告で「中国側は知的財産権を不正に取り込んでいる」と断じ、国家主導の経済スパイ活動を行っている中国企業として華為技術と中興通訊(
00763/
000063)、レノボグループ(
00992)を名指ししたと伝わった。セクター別では、銀行と証券が全面安。前日高かった非鉄金属と鉄鋼の下落が目立った。半面、半導体国産化の関連銘柄が逆行高を演じた。中国政府が米国による制裁措置に対抗し、産業振興策を強化するとの思惑買いが入ったもよう。
A株市場では、中国農業銀行(
601288)、中国人寿保険(
601628)、中信証券(
600030)など大型金融株や、シノペック(
600028)、ペトロチャイナ(
601857)など石油株が総じて売られた。空運の中国南方航空(
600029)と中国国際航空(
601111)、スマートフォン部品メーカーの歌爾(
002241)と欧菲光科技(
002456)が大幅に続落。前日高かった監視システム大手の杭州海康威視数字技術(
002415)も売られた。一方、酒造の江蘇洋河酒廠(
002304)や半導体メーカーの紫光国芯(
002049)が高い。製薬会社の江蘇恒瑞医薬(
600276)はしっかり。
上海B株指数は1.07%安の318.62ポイント、深センB株指数は1.96%安の1088.94ポイントとともに反落した。