18日の中国本土株式市場で、上海総合指数は5営業日ぶりに反発。終値は前日比0.80%高の3091.40ポイントだった。深セン成分指数も0.92%高の10491.15ポイントと5営業日ぶりに反発。上海、深セン両市場の売買代金は概算で4945億2600万元。
強弱材料が交錯する中で上海総合指数は方向感に欠ける場面もあったが、総じて底堅い展開だった。中国人民銀行(中央銀行)が17日夜に商業銀行の預金準備率を1%引き下げると発表したことを受け、資本市場に与える好影響を期待する買いが先行。ただ、IT分野を巡り米中貿易摩擦の激化に対する懸念が強まる中、前場は序盤以降がおおむねマイナス圏でもみ合った。一方、後場に入るとプラス圏に浮上し、結局はきょうの高値圏で引けた。以前から取り沙汰されている資産運用商品への引き締め策の発表を当局が延期するとのメディア情報が好感されたもよう。米中貿易摩擦で経済の先行きが不透明感を増す中、当局が金融デレバレッジの推進ペースを緩めるとの見方が安心感につながった。指数が前日まで4営業日続落しただけに、買い戻しが入りやすい状況でもあった。もっとも、前日に割り込んだ心理的節目の3100ポイントの回復には至らなかった。
A株市場では、中国工商銀行(
601398)、中国農業銀行(
601288)など銀行株や、華泰証券(
601688)、招商証券(
600999)など証券株が上昇を主導。石油メジャーのシノペック(
600028)、ペトロチャイナ(
601857)がそろって高い。半導体の国産化に対する政策支援などが強化されるとの見方から、紫光国芯(
002049)など関連銘柄が大幅高。音声技術大手の科大訊飛(
002230)が反発した。半面、広州汽車集団(
601238)など自動車が総じて軟調。中国当局が自動車産業に対する外資の出資規制を2022年までに撤廃するとの方針を示したことが嫌気された。家電の美的集団(
000333)、青島海爾(
600690)、スマホ用光電子部品大手の深セン欧菲光科技(
002456)、酒造の貴州茅台酒(
600519)、瀘州老窖(
000568)なども売られた。
上海B株指数は0.13%安の320.36ポイント、深センB株指数は0.88%安の1110.18ポイントとともに3日続落した。