18日の香港市場は前日の欧米株高の流れを引き継ぎ買い先行で始まるか。17日のNY株式相場は主要3指数がそろって続伸。企業決算が総じて強い結果となったほか、市場予想を上回る経済指標が好感された。欧州市場も堅調だった。香港市場ではハンセン指数が前日まで4営業日続落しているだけに買い戻しが入りやすい環境。中国人民銀行(中央銀行)が17日大引け後に預金準備率を1%引き下げると発表したことも好感されよう。同日の香港株の米国預託証券(ADR)はテンセント(
00700)やHSBC(
00005)、中国建設銀行(
00939)、AIAグループ(
01299)など大型株が総じて香港終値を上回って引けた。香港株のADRにサヤ寄せすれば、ハンセン指数は前日終値を400ポイント近く上回る水準で寄り付くことになる。
もっとも、香港ドルの対米ドル相場は許容変動幅の下限付近で推移しており、香港からの資金流出に対する懸念が残っている。また、米連邦通信委員会(FCC)は17日、国内の通信会社に対して安全保障上の懸念がある外国企業からの通信機器調達を禁止する方針を決定。中国の通信機器大手、中興通訊(
00763)や華為技術(ファーウェイ)を念頭に置いた措置とみられ、米中貿易摩擦の深刻化への警戒感が高まりそうだ。