17日の香港市場は米株高の流れ引き継ぎ買い優勢で始まるか。16日の米株市場でダウ平均など主要3指数がそろって反発。米英仏のシリア攻撃が終了し、中東情勢を巡る不透明感が後退した。トランプ米大統領がシリア攻撃後、「任務は完了した」とツイッターに投稿したことを受け、軍事行動が拡大せず、株式相場への影響は限られるとの見方が広がった。香港市場では前日にシリアを巡る地政学リスクを意識した売りが出て1週間ぶり安値を付けた後とあって、優良株を中心に買い戻しが入ると予想する。
なお、16日の香港株の米国預託証券(ADR)は大型金融株のHSBC(
00005)やAIAグループ(
01299)、中国建設銀行(
00939)、中国平安保険(
02318)などがそろって香港終値を上回って終えた。香港株のADRにサヤ寄せすれば、ハンセン指数は前日終値を約100ポイント超上回る水準で寄り付くことになる。
もっとも買い一巡後は中国のイベントを控え上値の重い展開か。中国ではきょう午前、1−3月期GDPをはじめ、固定資産投資、鉱工業生産、小売売上高など3月の主要経済指標が発表される。前週末に公表された貿易や金融統計がさえない結果だっただけに、主要統計の発表を前に投資家が内容を見極めたいとして様子見姿勢に傾くと予想される。結果次第では、相場のボラティリティが高まる可能性もありそうだ。