10日の中国本土株式市場で、上海総合指数は大幅続伸。終値は前日比1.66%高の3190.32ポイントだった。深セン成分指数は1.05%高の10765.62ポイントと5営業日ぶりに反発。上海、深セン両市場の売買代金は概算で4852億5300万元。
上海総合指数は終日プラス圏で推移した。習近平国家主席がきょう午前、アジアフォーラムの基調演説で自動車などの輸入関税の引き下げに言及したことを受け、米中間の貿易摩擦緩和への期待が高まり、買い優勢となった。習主席は演説で、中国は自動車輸入関税を大幅に引き下げるとともに、輸入を拡大したいと考えていると述べた。前場は3160ポイントを超える水準で伸び悩む場面も見られた。後場入り後に上げ足を早め、同水準を上抜けると結局、3月22日以来、約3週間ぶり高値を付けて終えた。
A株市場では、中国農業銀行(
601288)、中国工商銀行(
601398)など銀行株、中国平安保険(
601318)、新華人寿保険(
601336)など保険株がともに軒並み高となり、相場の上げを牽引した。原油相場の急伸を手がかりにペトロチャイナ(
601857)、シノペック(
600028)も高い。一方、前日買いを集めた北方導航控制技術(
600435)など軍需関連株に利益確定売りが出て、相場の足かせになった。オンラインゲームのプラットフォーム運営業者、三七互娯網絡科技(
002555)、アモイ拠点の大手LED用チップメーカー、三安光電(
600703)などIT・電子部品の一角も安い。自動車株は高安まちまち。重慶長安汽車(
000625)が買われ、広州汽車集団(
601238)が売られた。
上海B株指数は0.14%高の325.62ポイントと4営業日ぶりに反発、深センB株指数は0.05%高の1140.57ポイントと反発した。