10日前場の香港株式市場でハンセン指数は3営業日続伸。前場終値は前日比1.14%高の30574.45ポイントだった。中国企業指数は1.36%高の12236.79ポイント。半日のメインボードの売買代金は概算で706億6000万HKドルだった。
ハンセン指数は小動きでスタートした後、ほどなくして上向きに転じた。寄り付きとほぼ同時に始まった「博鰲アジアフォーラム」での習近平国家主席の講演を好感。習主席は金融・自動車の外資規制緩和や自動車関税の引き下げを表明したほか、輸入の拡大、知的財産権の保護などにも言及した。米中の貿易摩擦を緩和する狙いがあるとみられ、買い安心感につながった。前日高値の30500ポイント付近では上値が重い場面もあったが、きょうの高値圏で前場の取引を終えた。
個別では、スマホ部品メーカーの瑞声科技(
02018)が大幅高。台湾系食品メーカーの中国旺旺(
00151)、本土デベロッパーの碧桂園(
02007)、衛生用品大手の恒安国際集団(
01044)の上昇が目立った。IT大手のテンセント(
00700)、本土金融の中国平安保険(
02318)、中国建設銀行(
00939)などの大型株が買われ、指数を押し上げた。半面、香港鉄路(
00066)、恒隆地産(
00101)など香港地場系銘柄の一角がさえない。PC世界大手のレノボグループ(
00992)、石油メジャーのペトロチャイナ(
00857)、通信キャリアのチャイナ・ユニコム(
00762)も軟調だった。