週明け9日の香港株式市場でハンセン指数は続伸。終値は前営業日比1.29%高の30229.58ポイントだった。中国企業指数は0.88%高の12073.00ポイント。半日のメインボードの売買代金は概算で1152億2200万HKドル。
ハンセン指数はほぼ全面高の展開。終値ベースで心理的節目の30000ポイントを3日以来3営業日ぶりに回復した。米国と中国の貿易摩擦が深刻化しないとの見方から幅広いセクターで買いが優勢だった。トランプ米大統領が8日、「中国は貿易障壁を取り払うだろう。彼らにとって良いことだからだ」とツイッターに投稿。交渉を通じた紛争解決に意欲を示したと市場で受け止められた。上海総合指数が4営業日ぶりに反発したことも買い安心感につながった。
ハンセン指数構成銘柄では、時価総額が大きいHSBC(
00005)やチャイナ・モバイル(
00941)、テンセント(
00700)が買われ、相場の上昇を主導した。スマートフォン部品メーカーの舜宇光学科技(
02382)は6%近い大幅続伸。前週末に3月の新車販売台数を発表した自動車メーカーの吉利汽車(
00175)が高い。内需株の中国蒙牛乳業(
02319)と万洲国際(
00288)は大幅に反発した。半面、台湾系食品大手の中国旺旺(
00151)が反落し、逆行安を演じた。
H株では、新エネルギー発電関連の上昇が目立つ。大唐新能源(
01798)、新疆金風科技(
02208)、龍源電力(
00916)、華電福新能源(
00816)が大きく買われた。通信機器メーカーの中興通訊(
00763)、ビール醸造の青島ビール(
00168)も大幅高。一方、自動車メーカーの北京汽車(
01958)と自動車部品メーカーの浙江世宝(
01057)、ディーゼルエンジン大手のウェイチャイ・パワー(
02338)が安い。このほかUCルサール(
00486)が急落し、株価は前週末の半値に落ち込んだ。創業者のオレグ・デリパスカ氏と同氏が保有する「EN+」(UCルサール大株主)が、ロシアの米大統領選への介入に関与したとして米国から制裁を受ける対象に含まれたことで、売りが膨らんだ。