4日の香港株式市場でハンセン指数は3営業日ぶりに反落。終値は前日比2.19%安の29518.69ポイントだった。中国企業指数は2.30%安の11857.41ポイント。半日のメインボードの売買代金は概算で1090億3000万HKドルだった。
ハンセン指数は前日の米株高の流れを引き継いで高く寄り付いたが、前日終値付近でのもみ合いを続けると中盤以降はマイナス圏に沈んだ。米通商代表部(USTR)が3日に中国の知的財産権侵害に対抗する制裁関税の原案を公表。これに対してきょう午後に中国国務院が報復措置を決定したことが伝わると、米中貿易摩擦の一段の深刻化が懸念されて投資家心理が悪化した。指数は後場に節目の30000ポイントを下回ると、さらに売りが加速。結局、終値ベースで2月12日以来、約7週間ぶりの安値を付けた。
ハンセン指数構成銘柄では、IT大手のテンセント(
00700)、金融株の中国建設銀行(
00939)、中国工商銀行(
01398)、HSBC(
00005)、AIAグループ(
01299)など大型銘柄がそろって売られ、相場の下げを主導。アップル関連銘柄の瑞声科技(
02018)が6%近い下落となったほか、食品株の中国蒙牛乳業(
02319)や中国旺旺(
00151)なども大きく売られた。構成銘柄の中で上昇したのは不動産株の九龍倉置業地産(
01997)だけだった。
H株では銀行株の招商銀行(
03968)、建材株の安徽コンチセメント(
00914)や中国建材(
03323)、航空株の中国南方航空(
01055)や中国東方航空(
00670)が大幅下落。インフラ建設株の中国交通建設(
01800)や自動車株の広州汽車集団(
02238)も大きく売られた。半面、ジェネリック医薬品への政策支援が好感されて医薬株の国薬控股(
01099)や上海復星医薬(
02196)が逆行高。新エネルギー関連の龍源電力(
00916)や大唐新能源(
01798)、華能新能源(
00958)が大きく買われた。