27日前場の香港株式市場でハンセン指数は続伸。前場終値は前日比0.91%高の30826.46ポイントだった。中国企業指数は0.88%高の12305.58ポイント。半日のメインボードの売買代金は概算で745億HKドルだった。
ハンセン指数は米株高の流れを引き継ぎ高く始まった。米中の「貿易戦争」に対する過度の懸念が和らぎ、買い戻しが優勢な展開。米主要メディアが、中国が対米黒字削減のため米国製半導体の輸入を増やす提案したことや、米国の中国市場へのアクセス向上のための協議を始めたと報じたほか、ムニューシン米財務長官が25日のテレビ出演で中国と通商関係について「非常に生産的な議論をしている」と述べたことなどが伝わった。ただ、香港市場は週末30日から連休に入ることもあり、投資家が積極的に持ち高を一方向に傾ける動きは限られた。心理的節目の31000ポイント手前で寄り付いたが、その後は上げ幅を縮小してもみ合った。
個別では、IT大手のテンセント(
00700)、通信キャリア最大手のチャイナ・モバイル(
00941)、本土金融大手の中国建設銀行(
00939)、中国銀行(
03988)、中国工商銀行(
01398)など主力株が堅調。スマホ部品メーカーの瑞声科技(
02018)、モルガン・スタンレーが投資判断を引き上げたチャイナ・ユニコム(
00762)は大幅高。本土不動産株の中国海外発展(
00688)、碧桂園(
02007)も上昇が目立った。半面、前日に高かった石油メジャーのシノペック(
00386)が反落した。豚肉大手の万洲国際(
00288)は続落。アジア生保のAIAグループ(
01299)や、香港デベロッパーの長江実業集団(
01113)、恒隆地産(
00101)が軟調だった。