23日前場の香港株式市場でハンセン指数は大幅に3日続落。前場終値は前日比2.81%安の30199.01ポイントだった。中国企業指数は2.88%安の12069.33ポイント。半日のメインボードの売買代金は概算で1944億6000万HKドルだった。
ハンセン指数は大幅安でスタートし、寄り付きで3月5日以来、約3週間ぶりに心理的節目の30000ポイントを割り込んだ。米中貿易戦争への警戒感からほぼ全面安の展開。トランプ米大統領は22日、知的財産権の侵害を理由に中国に最大600億米ドルの関税を課す大統領令に署名。一方、中国は23日に発動した鉄鋼、アルミにかける追加関税への対抗措置として、米国から輸入する豚肉やワインなどを対象に最高25%の関税を上乗せする準備をしていると発表した。米中の貿易摩擦が緊張の度合いを増す中、リスクオフの動きが優勢だった。もっとも、相場の急落を受けて割安感から安値拾いの買いが入り、序盤以降は30000ポイント台を回復してもみ合った。
ハンセン指数構成銘柄では、大株主による保有株の売り出しを嫌気してIT大手のテンセント(
00700)は一時8%近い下落。大型金融株の中国建設銀行(
00939)、AIAグループ(
01299)、HSBC(
00005)、中国平安保険(
02318)がそろって安い。米国事業を持つ豚肉大手の万洲国際(
00288)、スマホ部品メーカーの瑞声科技(
02018)、舜宇光学科技(
02382)の下げが目立った。本土不動産の碧桂園(
02007)、中国海外発展(
00688)、きょう決算発表予定の中国神華能源(
01088)も大きく売られている。