テンセント(
00700)の劉熾平総裁は21日開いた業績発表会で、株価の上昇は同社の価値の自然な反映であり、投資家が決めるものとの見解を示した。また、現時点で株式分割の計画はないと明らかにした。『信報』が同日伝えた。テンセントは2014年5月に1株を5株に分割する株式分割を実施している。
劉総裁は傘下企業の上場について、音楽配信を手掛けるテンセント・ミュージック(騰訊音楽)は有力な候補だが現時点では何も決まっていないと強調。昨年11月の閲文集団(
00772)の上場はグループから事業部門をスピンオフしたものであり、テンセントが少額出資する関連会社については各社がそれぞれ上場を判断するとした。また、テンセントが100%保有する事業はスピンオフ上場しない方針を示した。
馬化騰会長は、中国本土の証券取引所が導入を図る中国預託証券(CDR)について、制度の詳細が決まり、基準が明確になるなどの条件が整った段階で、CDR発行による本土市場上場を検討する考えを明らかにした。中国証券当局は欧米や香港などに上場する「ニューエコノミー企業」を国内市場に誘致するため制度改革を進めており、CDRが有力な手法になるとみている。
テンセントの21日終値は前日比0.86%安の462.60HKドル。