週明け19日の香港株式市場でハンセン指数は小反発。終値は前日比0.04%高の31513.76ポイントだった。中国企業指数は0.10%安の12660.46ポイント。メインボードの売買代金は概算で1062億2000万HKドル。
ハンセン指数は安く寄り付いた後、序盤は下値抵抗として意識されている50日移動平均(16日大引け時点で31364.37ポイント)を割り込む場面もあった。米中関係の悪化や米中貿易摩擦の激化への警戒感からリスク回避の動きが先行。ただ、売り一巡後は指数がプラス圏に浮上し、前場半ば以降はおおむね小高い水準でもみ合った。相場の底堅さが好感されたほか、米財務次官が「米中経済対話を米国が打ち切った」との自らの発言を訂正し、中国とハイレベル協議を継続していると説明したことで投資家不安がやや和らいだ。本土市場で安く始まった上海総合指数が5営業日ぶりに反発したことも地合いを支えた。ただ、今週は20カ国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁会議、米連邦公開市場委員会(FOMC)、中国の全国人民代表大会(全人代)閉幕といった重要イベントを控えており、様子見気分がくすぶり、上値の重さが目立った。
ハンセン指数構成銘柄では、あす決算発表を控える本土保険大手の中国平安保険(
02318)や、アジア生保のAIAグループ(
01299)が買われ、相場を支えた。港湾運営の招商局港口(
00144)、マカオカジノの銀河娯楽(
00027)、自動車メーカーの吉利汽車(
00175)の上昇が目立った。スマホ部品メーカーの舜宇光学科技(
02382)も高い。半面、2月の石炭販売量が前年同月比13%減の中国神華能源(
01088)が売られた。本土不動産の碧桂園(
02007)が反落したほか、前週末に李嘉誠会長が引退を発表した長江和記実業(
00001)、長江実業集団(
01113)や、同系列の電能実業(
00006)、長江インフラ(
01038)がさえない。香港証券取引所(
00388)が続落した。
H株では、石化プラント最大手のシノペック煉化工程(
02386)が高い。17年12月本決算が4割減益となったものの、同時に発表した109億元に上る大口受注が好感されたもよう。招商銀行(
03968)、中国太平洋保険(
02601)、中国郵政儲蓄銀行(
01658)など本土金融株の一角が堅調。前週末に安かった小売り大手の聯華超市(
00980)、ホテル運営の上海錦江国際酒店集団(
02006)が大幅に反発した。半面、17年12月本決算で純利益がほぼ横ばいにとどまった福耀ガラス(
03606)が売られた。航空大手の中国国際航空(
00753)、建材の安徽コンチセメント(
00914)、石炭のエン州煤業(
01171)、不動産大手の万科企業(
02202)が安い。広州汽車集団(
02238)、北京汽車(
01958)など自動車も総じて軟調。