週明け12日の香港株式市場でハンセン指数は大幅に3営業日続伸。終値は前営業日比1.93%高の31594.33ポイントだった。中国企業指数は2.14%高の12697.31ポイント。メインボードの売買代金は概算で1197億4900万HKドル。
ハンセン指数は終日ほぼ全面高の展開だった。前週末の米株高の流れを引き継ぎ、寄り付きで心理的節目の31000ポイントを回復。幅広いセクターに買いが波及して終盤に一段高となり、終値ベースで2月5日以来5週間ぶりの高値を付けた。週末発表の2月の米雇用統計が雇用者数の増加と賃金の上昇圧力の落ち着きを示したことで、低金利と好景気が両立する経済環境が続くとの見方が広がった。9日NY市場でハイテク株比率が高いナスダック総合が史上最高値を更新したほか、原油先物相場の大幅反発を受け、関連銘柄が買いを集めた。きょうの中国本土市場の上昇も買い安心感につながったもよう。
ハンセン指数を構成する50銘柄のうち48銘柄が上昇した。大型金融株の中国建設銀行(
00939)とAIAグループ(
01299)、中国IT大手のテンセント(
00700)が相場の上昇を主導。自動車メーカーの吉利汽車(
00175)、カジノ株の銀河娯楽(
00027)は大幅に続伸した。エネルギー資源株のCNOOC(
00883)や中国神華能源(
01088)も高い。一方、前週末に高かった香港不動産デベロッパーの九龍倉置業地産(
01997)、衛生用品大手の恒安国際集団(
01044)が反落し、逆行安を演じた。
H株では空運の中国国際航空(
00753)と中国南方航空(
01055)の上昇が目立った。風力発電設備メーカーの新疆金風科技(
02208)、ビール醸造大手の青島ビール(
00168)が大幅高だった。半面、原発大手の中国広核電力(
01816)が下落。9日大引け後に発表した2017年12月本決算は市場予想を上回る増益だったものの、証券会社の弱気判断を材料に売られたもよう。クリーンエネルギー発電の新天緑色能源(
00956)と大唐新能源(
01798)もさえない。