石薬集団(
01093)は11日、同社が開発した「DL-3-n-ブチルフタリド」が、米食品医薬品局(FDA)から筋萎縮性側索硬化症(ALS)用医薬品に認定されたと発表した。希少疾病用医薬品は、製品化に向けた臨床試験の一部が一定条件下で免除される。さらに、米国で7年間の独占的マーケティング権を認められ、研究開発費を50%まで税控除できる。同社は現在、中国と米国で製品開発を進めている。
ALSは運動ニューロン病の一種として知られる。運動をつかさどる神経の障害が進行し、手足や体幹、胸部、腹部の筋肉が力を失って萎縮し、発声、えん下、呼吸の能力が減退する。石薬集団は、動物実験でブチフタリド・ソフト・カプセル(商品名は「恩必普(NBP)」)のALS治療効果を確認しており、この発見に基づいてFDAの認証を得た。中国でも2015年からALS治療薬としての臨床研究を行っている。NBPは2005年、中国国家食品薬品監督管理総局から中・軽度の急性虚血性脳卒中の治療薬として認証されていた。
石薬集団の株価は日本時間午後4時32分現在、前営業日比2.73%高の19.58HKドルで推移している。