8日の香港株式市場でハンセン指数は反発。終値は前日比1.52%高の30654.52ポイントだった。中国企業指数は1.27%高の12334.83ポイント。メインボードの売買代金は概算で1002億8500万HKドルだった。
ハンセン指数は全面高の展開。一時は10日移動平均(大引け時点で30775.54ポイント)に迫る水準まで買い進まれた。トランプ米大統領が発動を表明した鉄鋼とアルミニウムへの輸入制限について、米高官が7日、国によっては適用を除外する可能性を示唆。世界的な「貿易戦争」への懸念が和らぎ、買い戻しが膨らんだ。100人を超える与党・共和党の下院議員が7日、連名でトランプ大統領に輸入制限の再考を求める書簡を送ったと伝わった。安く寄り付いた上海市場が上げに転じたほか、午前発表の2月の中国の輸出が市場予想を大幅に上回ったことも投資家心理を支えた。
ハンセン指数を構成する50銘柄が全て上昇した。保険株のAIAグループ(
01299)と中国平安保険(
02318)、中国IT大手のテンセント(
00700)が買われて相場をけん引した。電力株の華潤電力控股(
00836)が高い。発電用石炭の価格が低下するとのリポートを手掛かりに、業績拡大期待の買いが入った。カジノ株のサンズ・チャイナ(
01928)と銀河娯楽(
00027)、石油株のシノペック(
00386)も大きく買い戻された。
H株では、金鉱株の紫金鉱業集団(
02899)8.71%高と急騰。電力大手の華能国際電力(
00902)、大唐国際発電(
00991)、華電国際電力(
01071)がそろって買われた。医薬株の麗珠医薬集団(
01513)、北京同仁堂科技(
01666)、上海復星医薬(
02196)の上昇も目立った。半面、鉄鋼メーカーのアンガン・スチール(
00347)や非鉄金属の洛陽モリブデン(
03993)、新疆新キン鉱業(
03833)が下げた。