7日の中国本土株式市場で、上海総合指数は3日ぶりに反落。終値は前日比0.55%安の3271.67ポイントだった。深セン成分指数は0.94%安の10904.99ポイントと3日ぶりに反落。上海、深セン両市場の売買代金は概算で4284億8300万元。
上海総合指数は前場がおおむね高く推移したが、後場はマイナス圏に沈み、次第に下値を切り下げる展開となった。中国銀行業監督管理委員会が銀行に義務付ける不良債権引当金の基準を引き下げたことを受けて、銀行の利益改善を期待した買いが先行し、序盤は心理的節目の3300ポイントを回復する場面もあった。ただ、前日に指数が1%上昇した後とあって、利益確定売りが出やすい状況にあるほか、米中貿易摩擦の激化への懸念が再燃し、相場の重しとなった。トランプ米大統領の鉄鋼・アルミの輸入制限に反対している国家経済会議(NEC)のコーン委員長は7日に辞任を表明。米政権が一段と保護主義に傾斜するとの警戒感が高まった。
A株市場では、中国太平洋保険(
601601)、中国平安保険(
601318)など保険株や中国銀河証券(
601881)など証券株がほぼ全面安。航空株の中国国際航空(
601111)、中国南方航空(
600029)やアルミ大手の中国アルミ(
601600)、鉄鋼大手の宝山鋼鉄(
600019)の下げが目立った。石油メジャーのペトロチャイナ(
601857)、シノペック(
600028)が反落した。不動産の緑地控股集団(
600606)、万科企業(
000002)、監視カメラ大手の杭州海康威視数字技術(
002415)も安い。半面、招商銀行(
600036)、中国工商銀行(
601398)など銀行株の一角が買われ、相場を下支えた。中国国旅(
601888)など観光株や、浙江浙能電力(
600023)など電力株が総じて堅調。自動車の上海汽車集団(
600104)が逆行高を演じた。
上海B株指数は0.46%安の327.78ポイント、深センB株指数は0.15%安の1159.08ポイントとともに反落した。