7日前場の香港株式市場でハンセン指数は反落。前場終値は前日比0.35%安の30403.04ポイントだった。中国企業指数は0.46%安の12254.64ポイント。半日のメインボードの売買代金は概算で609億6200万HKドル。
ハンセン指数は安く寄り付いた後に前日終値を挟んだ狭いレンジでもみ合った。米国の通商政策の不透明感を嫌気する売りと、中国の産業政策を材料とする買いが交錯し、方向感を欠いた。米国家経済会議(NEC)のコーン委員長が7日に辞任を表明したと伝わり、トランプ米大統領が打ち出した鉄鋼・アルミの輸入制限に反対している同氏が去った米政権が一段と保護主義に傾斜するとの懸念が浮上した。香港ドル安の進行と米長期金利の上昇を背景に、香港から資金が流出するとの警戒感もくすぶる。半面、中国当局が銀行に義務付ける貸倒損失引当の最低基準を引き下げたことから、本土銀行株に業績改善の思惑買いが入った。上海総合指数が上げ幅を広げると、ハンセン指数も高く推移する場面があった。
個別では、前日高かった保険株のAIAグループ(
01299)と中国平安保険(
02318)、中国IT大手のテンセント(
00700)が売られ、相場の重荷だった。石炭株の中国神華能源(
01088)、食品株の中国蒙牛乳業(
02319)、スマートフォン部品メーカーの瑞声科技(
02018)も反落した。一方、中国4大商業銀行の中国建設銀行(
00939)と中国工商銀行(
01398)が上昇し、相場の一定の下支えとなった。衛生用品大手の恒安国際集団(
01044)は続伸。