週明け5日の香港株式市場でハンセン指数は大幅に続落。終値は前営業日比2.28%安の29886.39ポイントだった。中国企業指数は1.74%安の11991.79ポイント。メインボードの売買代金は概算で1184億7000万HKドル。
ハンセン指数はほぼ全面安となり、終値は2月13日以来ほぼ3週間ぶりの安値を付けた。きょう開幕した中国の全国人民代表大会(全人代)を手掛かりとする思惑買いで朝方は小高くなる場面があったものの、ほどなく失速。前週末から引き続いて香港ドル安に伴う資金流出が警戒された上、米国の保護主義的な政策がアジア経済に悪影響を及ぼすとの見方から売りが膨らんだ。中国本土を除くアジア主要市場の株式相場が下落したことで、投資家がリスクオフ姿勢を強めたもよう。指数は終盤に一段安となって心理的節目の30000ポイントを割り込み、この日の安値圏で終えた。
ハンセン指数構成銘柄では、テンセント(
00700)やAIAグループ(
01299)、中国建設銀行(
00939)などの大型株が軒並み下落した。通信キャリアのチャイナ・モバイル(
00941)とチャイナ・ユニコム(
00762)が安い。李克強首相が全人代で行った政府活動報告で、今年の供給側構造改革の一部としてデータ通信料金の引き下げに言及し、売り材料視されたもよう。食品メーカーの中国旺旺(
00151)、香港コングロマリットの新世界発展(
00017)は大幅に続落した。半面、スマートフォン部品メーカーの舜宇光学科技(
02382)が反発して逆行高を演じた。
H株では素材株の下げがきつい。セメント大手の中国中材(
01893)と中国建材(
03323)、鉄鋼大手の馬鞍山鋼鉄(
00323)とアンガン・スチール(
00347)が大きく売られた。自動車メーカーの北京汽車(
01958)、ネット損保の衆安在線財産保険(
06060)も下げた。一方、医薬卸売り大手の国薬控股(
01099)が続伸した。新エネルギー車を手掛けるBYD(
01211)はしっかり。