台湾・鴻海精密工業(ホンハイ)傘下の富智康集団(
02038)は20日大引け後、2017年12月本決算が赤字に転落する見通しを改めて示した(前年は1億3600万米ドルの黒字)。赤字幅は5億2500万米ドルを超えない見通し。一方、売上高は120億米ドル超に上り、前年の62億3300万米ドルからほぼ倍増となる見込み。同社は11月、同本決算の赤字見通しを明らかにし、6−12月期の赤字幅が1−6月期の1億9900万米ドルから拡大するとしていた。
赤字転落の要因として、◇新規事業関連のコスト◇投資関連の減損処理に伴う2億1500万米ドルの純損失◇粗利益率の低下――を挙げた。特に、インドの大手インターネット通販サイト「スナップディール・ドット・コム」を運営するジャスパー・インフォテックの出資持ち分(2億米ドル)に対する減損引当金が膨らんだことが大きかった。中間期には1億6000万米ドルの引当金を計上していたが、年度末でさらに4000万米ドルの減損を追加計上する。
富智康集団の株価は日本時間午前10時43分現在、前日比1.79%安の2.19HKドルで推移している。