21日の香港市場は方向感に乏しい展開か。連休明けとなった20日の米NY市場では主要3指数がそろって下落。前週の大幅上昇で利益確定売り圧力が強まったほか、決算が嫌気されたウォルマートが2桁安となったことも重しとなった。香港市場では、米長期金利の上昇と米ドル高を背景に、香港を含むアジア新興国市場から資金が流出するとの懸念が再び強まりやすい状況。米国で1月の米連邦公開市場委員会(FOMC)議事録が発表されることや、春節(旧正月)連休で休場中の中国本土市場があすから取引が再開されるのを前に様子見ムードも広がる。
もっとも、下値を売り込む動きは限定的と予想する。ハンセン指数は前日に節目の31000ポイントを下回ったものの、50日移動平均(20日大引け時点で30729.98ポイント)が下値支持線として意識されそうだ。なお、20日の香港株の米国預託証券(ADR)は中国IT大手のテンセント(
00700)、欧州金融大手のHSBC(
00005)、アジアの生保大手のAIAグループ(
01299)、本土金融株の中国建設銀行(
00939)や中国平安保険(
02318)などが香港終値を上回った。香港株のADRにサヤ寄せすれば、ハンセン指数は前日終値を100ポイント近く上回る水準で寄り付くことになる。