シンガポールの英字経済紙『ビジネス・タイムズ』は19日、中国平安保険（02318/601318）傘下のネット金融サービス会社、上海陸家嘴国際金融資産交易市場（陸金所）が、同国居住者向けにネットを通じた理財サービスを提供する方針だと伝えた。陸金所の国際業務部門「陸国際（Lu International）」のキット・ウォン最高経営責任者（CEO）が、「今はシンガポール居住者をターゲットにしていないが、近い将来にわが社のサービスをぜひ届けたい」と述べた。

　陸国際はシンガポール金融管理局（MAS）から資本市場サービス事業免許を取得して、証券、ファンド管理、カストディアン（保管機関）業務を手掛けている。2017年に中国版アプリの提供を開始し、今年3月末までに英語版を提供する計画だ。プラットフォーム上でブラックロックやシュローダーズ、ピムコなど資産運用大手や、自社運用の商品を提供している。

　陸金所は個人間の金銭貸借をネットで仲介するピア・ツー・ピア（P2P）金融が主力業務。これまでの報道によると、中国平安保険は陸金所の近い将来に上場する方針。