15日の香港市場は買いが先行か。前日の欧米株高の流れを引き継ぎ、相場が落ち着き始めたとの見方が強まりそうだ。14日のNY株式相場はダウ平均など主要3指数がそろって4営業日続伸。投資家の不安心理を示すVIX指数が低下して2月2日以来の20ポイント割れとなり、押し目買いを誘ったもよう。米長期金利の上昇傾向が続いているものの、利ざや改善と投資収益拡大が見込める金融株の上昇が相場を押し上げるだろう。同日の香港株の米国預託証券(ADR)はテンセント(
00700)やHSBC(
00005)、中国建設銀行(
00939)、AIAグループ(
01299)など大型株が総じて香港終値を上回って引けた。主要通貨に対する米ドル相場の下落を受け、アジア・新興国市場への資金流入期待も投資家心理を支えそうだ。
ただ、上値は限定的となろう。きょうは春節(旧正月)連休の前日で、午前のみの半日取引となるため、低調な売買が予想される。上海・深セン市場との相互取引制度を通じた本土投資家による香港株売買も21日まで停止する。ハンセン指数は前日に大幅続伸して心理的節目の30000ポイントを回復したため、利益確定や持ち高調整を目的とした売りが出やすい状況だ。14日発表された1月の米消費者物価指数が市場予想を上回ったことで、投資家がインフレと米連邦準備理事会(FRB)による利上げのペース加速を意識する可能性がある。