14日の香港市場は神経質な展開か。13日の米NY市場は3営業日続伸。翌日に米1月消費者物価指数(CPI)などの注目の経済指標の発表を控え、主要3指数は軟調にスタートしたが、そろって上昇して取引を終えた。香港市場では前日にハンセン指数が3営業日ぶりに反発。中国人民銀行(中央銀行)が中期貸出制度(MLF)を通じて資金供給したことで、金融引締めに対する警戒感が和らいでおり、割安感がある優良銘柄を中心に引き続き買い戻しが入りそうだ。
一方、春節(旧正月)連休を前に香港市場の売買代金が減少傾向にあるなか、上値を買い上がる動きは限定的と予想する。ハンセン指数は前日に一時、節目の30000ポイントを回復する場面がみられたものの、その後は売り圧力が強まった。また、本土市場はきょうが連休前の最終取引日となる。あす午後から休場となる香港市場と同様に持ち高調整の売りが出やすいことも相場の重しになりそうだ。
13日の香港株の米国預託証券(ADR)は、中国IT大手のテンセント(
00700)、欧州金融大手のHSBC(
00005)、アジア生保大手のAIAグループ(
01299)、本土4大商業銀行の中国建設銀行(
00939)などが香港終値を上回って引けた。香港株のADRにサヤ寄せすれば、ハンセン指数は前日終値を180ポイント近く上回る水準で寄り付くことになる。なお、きょうはハンセン指数構成銘柄のサンズ・チャイナ(
01928)が17年12月本決算を発表する。