8日の香港株式市場でハンセン指数は6営業日ぶりに反発。終値は前日比0.42%高の30451.27ポイントだった。H株指数は0.43%安の12380.38ポイント。メインボードの売買代金は概算で1491億8300万HKドル。
ハンセン指数は前日に5営業日続落して年初来安値圏で引けていただけに、買い戻しが先行。好調な業務統計や業績拡大見通しを手掛かりに、値ごろ感が出た銘柄が物色された。ただ、米長期金利上昇への警戒感が根強い上、上海総合指数の続落が投資家心理の重荷となった。前日割り込んだ50日移動平均(大引け時点で30614.51ポイント)を超える水準では売りが出て、指数が小幅ながら下げに転じる場面もあった。中国人民銀行(中央銀行)が5−6日開いた政策会合で「影の銀行」や不動産金融の監督強化を決めたことから、本土系金融株の売りが目立った。春節(旧正月)連休入りを来週末に控え、中国本土の投資家が相互取引制度を通じて資金を引き揚げるとの観測も浮上した。セクター別では、ハイテクやカジノ、自動車が買われた半面、本土系の金融、エネルギー資源、素材が売られた。
ハンセン指数構成銘柄では、前日小安かった国際金融銘柄のAIAグループ(
01299)とHSBC(
00005)が反発。ハイテク株のテンセント(
00700)や瑞声科技(
02018)、舜宇光学科技(
02382)も高い。カジノ株の銀河娯楽(
00027)とサンズ・チャイナ(
01928)、香港を営業地盤とするハンセン銀行(
00011)と中銀香港(
02388)の上昇も目立った。半面、中国の大手商業銀行の中国建設銀行(
00939)と中国工商銀行(
01398)、中国銀行(
03988)が売られ、相場の重荷だった。原油先物相場の続落を受け、中国石油メジャーのCNOOC(
00883)、シノペック(
00386)、ペトロチャイナ(
00857)も軒並み安。石炭株の中国神華能源(
01088)も下落した。
H株指数では、石油関連の中海油田服務(
02883)やシノペック石油工程技術服務(
01033)、金鉱株の紫金鉱業集団(
02899)、不動産デベロッパーの広州富力地産(
02777)の下げがきつい。空運の中国南方航空(
01055)、中国国際航空(
00753)もさえない。一方、自動車メーカーの北京汽車(
01958)が7.45%高と急伸。鉄道車両大手の中国中車(
01766)と子会社の株洲中車時代電気(
03898)、通信機器大手の中興通訊(
00763)も上げた。