週明け29日の中国本土株式市場で、上海総合指数は大幅反落。終値は前営業日比0.99%安の3523.00ポイントだった。深セン成分指数は1.77%安の11352.72イントと大きく反落。上海、深セン両市場の売買代金は概算で5553億5900万元。
上海総合指数は続伸してスタートすると序盤に3590ポイントに迫る場面も見られた。ただ、指数が2年1カ月ぶりの高水準にあるだけに、中盤以降は急ピッチな上昇に対する警戒感から急速に上げ幅を縮め、前引け前にマイナス圏に沈んだ。後場入り後に一時下げ幅を縮小したものの、終盤にかけて再び下げ足を速めた。結局、先週1週間の上昇分(2%)の半分を1日で消した格好となった。中国人民銀行(中央銀行)が前週、公開市場操作(オペ)を通じて3200億元の資金を吸収したことに加え、短期金利の指標である上海銀行間取引金利(SHIBOR)が総じて前週末から上昇したことを受け、資金ひっ迫懸念も再燃し売りを誘った。セクター別では保険、酒造、IT関連、家電などが売られた。一方、石炭、鉄鋼、石油や銀行の一角が買われた。
A株市場では、地合いの悪化で運用益の縮小懸念が広がり、中国人寿保険(
601628)、中国平安保険(
601318)など保険株が軒並み売られ相場の下げを主導。米アップルの発注削減の観測を受け、通信機器大手の中興通訊(
000063)、半導体関連の三安光電(
600703)が大幅安を付けたほか、家電株の美的集団(
000333)も下落。一方、発電用石炭の在庫薄観測が材料視され、陝西煤業(
601225)、中国神華能源(
601088)など石炭株が買われ、逆行高を演じた。鉄鋼大手の宝山鋼鉄(
600019)、内蒙古包鋼鋼聯(
600010)や、人民元高が好感された中国国際航空(
601111)、中国南方航空(
600029)も高い。
上海B株指数は0.25%安の347.01ポイントと4営業日ぶりに反落、深センB株指数は1.25%安の1206.13ポイントと反落した。