週明け29日前場の香港株式市場でハンセン指数は小幅に反落。前場終値は前営業日比0.04%安の33142.51ポイントだった。H株指数は0.50%高の13792.28ポイント。半日のメインボードの売買代金は概算で1123億7000万HKドルだった。
ハンセン指数は米株高の流れを引き継ぎ続伸スタート。26日に付けた取引中の史上最高値(33223.58ポイント)を100ポイント余り上回って寄り付いた後、序盤は上げ幅を一時329ポイントまで拡大した。好調な世界経済や企業業績期待を背景とした根強い先高感、足元の米ドル安基調を受けた新興国市場への資金流入期待などからリスクオンの動きが先行。ただ、買い一巡後は相場過熱への警戒感から指数はもみ合いながら上げ幅を縮めた。前場後半に本土市場で高く始まった上海総合指数が急落したことをきっかけにハンセン指数も失速。中国人民銀行(中央銀行)がきょうも公開市場操作(オペ)を見送り、ここ3営業日の資金の出入りが5300億元吸収超過となったことを受け、資金の引き締まりの懸念が投資家心理を悪化させたもよう。ハンセン指数は心理的節目の33000ポイントを割り込む場面もあったが、同水準では買い戻しが入り、前日終値をわずかに下回る水準で前場の取引を終えた。
個別では、iPhoneXの販売不振から米アップルが台湾鴻海集団への発注を減らしたとの報道を嫌気し、スマホ部品メーカーの舜宇光学科技(
02382)、瑞声科技(
02018)が安い。本土不動産の碧桂園(
02007)、保険大手の中国平安保険(
02318)、消費関連の中国蒙牛乳業(
02319)、恒安国際集団(
01044)、自動車メーカーの吉利汽車(
00175)の下げが目立った。半面、本土で広範囲の降雪を受けて火力発電用の石炭供給がひっ迫していると伝わり、石炭大手の中国神華能源(
01088)が大幅高。中国工商銀行(
01398)、中国建設銀行(
00939)など本土銀行株や、石油メジャーのペトロチャイナ(
00857)、シノペック(
00386)、電力会社の華潤電力控股(
00836)が堅調だった。