週明け29日の香港市場は前週末の米中株高の流れを引き継ぎ買い優勢で始まるか。26日の米国市場ではダウ平均、S&P500、ナスダック総合の主要3指数そろって過去最高値を更新。四半期決算が好調だった銘柄の物色に加え、米景気の拡大基調を示した経済指標が好感された。本土株式市場が2015年末以来の高値水準で推移していることも買い安心感につながろう。このほか、好調な世界経済や企業業績期待を背景とした根強い先高感、足元の米ドル安基調を受けた新興国市場への資金流入期待などが引き続き相場を支えると予想される。前週末の原油や金属など商品相場の上昇も関連銘柄の買いを誘うだろう。
26日の香港株の米国預託証券(ADR)は欧州金融大手のHSBC(
00005)、中国IT大手のテンセント(
00700)、アジアの生保大手のAIAグループ(
01299)や、本土金融大手の中国建設銀行(
00939)、中国平安保険(
02318)など主力銘柄がそろって香港終値を上回った。香港株のADRにサヤ寄せすれば、ハンセン指数は前週末終値を200ポイント超上回る水準で寄り付くことになる。
もっとも買い一巡後は上値の重い展開か。ハンセン指数は前週末に終値で初めて33000ポイントに乗せた一服感に加え、30日にハンセン指数1月先物の最終売買日を控えて、持ち高調整の売りが出やすい環境だ。このほか香港市場のテクニカル指標RSI(14日間)は26日に買われ過ぎの基準(70%)を大幅に上回る82.1%に達しており、相場過熱への警戒感も高まりそうだ。週後半には中国の官民製造業PMIの発表がある。