週明け22日の香港市場は買い優勢で始まるか。ハンセン指数は前週後半3日連続で史上最高値を更新し、終値で初めて節目の32000ポイント台に乗せた。中国本土から相互取引制度を通じて香港市場に投資する「南向き」資金の買越額は前週半ば以降に急増。香港市場への潤沢な資金流入を背景に根強い先高観が引き続き相場を支えると予想する。堅調な中国の経済指標の発表などを追い風に本土市場が約2年1カ月ぶり高値圏で推移しているほか、前週末の米株市場で企業業績の改善を好感した買いが入り、ダウ平均が反発しこともプラス材料だ。
19日の香港株の米国預託証券(ADR)は欧州金融大手のHSBC(
00005)、IT大手のテンセント(
00700)、アジア生保大手のAIAグループ(
01299)や、本土金融大手の中国建設銀行(
00939)、中国工商銀行(
01398)、中国平安保険(
02318)がそろって香港終値を上回って終えた。香港株のADRにサヤ寄せすれば前営業日終値を約170ポイント上回る水準で寄り付くことになる。
もっとも買い上がる動きは限られるか。ハンセン指数は史上最高値圏にあり、利益確定売りが出やすい状況。香港市場のテクニカル指標RSI(14日間)は19日に買われ過ぎの基準(70%)を大幅に上回る84.7%に達しており、相場過熱への警戒感が高まりそうだ。このほか、週内に米国で2017年10−12月期GDP速報値の発表を控えた様子見ムードが広がる可能性もある。