12日の香港市場は米株高の流れを引き継ぎ買いが先行するか。前日のNY市場でダウ平均が反発し、主要3指数がそろって最高値を更新。中国政府が米国債の購入停止を検討とのうわさを否定したことで安心感が広がり、世界経済の成長加速や企業業績への期待、原油高を背景に景気敏感株などが買われた。香港市場でハンセン指数は前日まで13営業日続伸と、史上連騰記録を更新し、相場過熱への警戒感がくすぶるものの、良好な外部環境を受けてリスクオンの動きが続く可能性がある。急上昇した米長期金利が一服したことも支援材料になりそうだ。
もっとも、香港市場のテクニカル指標RSIはすでに86まで上昇。買われすぎの基準とされる70を大きく上回り、2015年4月以来の水準になっている。市場ではある程度の調整も見込まれており、買い一巡後は利益確定売りが上値を抑えると予想する。なお、欧米の主要市場に比べ、香港市場は相対的に値ごろな水準にあるとの見方もあり、相場の先高感が根強い。出遅れ感のある優良株の物色が引き続き相場を下支えよう。
11日の香港株の米国預託証券(ADR)は、欧州金融大手のHSBC(
00005)、IT大手のテンセント(
00700)、中国石油メジャーのCNOOC(
00883)、ペトロチャイナ(
00857)、大手国有銀行の中国建設銀行(
00939)など主力株が総じて香港終値を上回って引けた。。香港株のADRにサヤ寄せすれば、ハンセン指数は前日終値を160ポイント近く上回る水準で寄り付くことになる。
きょうは中国の17年12月貿易統計が発表される。市場コンセンサス予想は米ドル建てで輸出が前年同月比10.8%増(前月:12.3%増)、輸入が同15.1%増(同17.7%増)。