11日のNY株式相場は大幅反発。中国政府が米国債の購入停止を検討との噂を否定したことで安心感が広がった。NY原油先物が一時64ドル台後半まで上昇するなど原油相場が堅調に推移したことでエネルギー株が大幅高となったほか、一般消費財、工業、素材などの景気敏感セクターが大きく上昇した。一方、不動産、公益などの高配当利回りセクターは続落。米12月PPIや新規失業保険申請件数など発表された経済指標が弱い結果となり、債券利回りが低下しドルが下落したが、金融株が上昇するなど株式市場への影響は限定的だった。ダウ平均は小幅に上昇してスタートすると終日プラス圏で堅調に推移。終盤は上げ幅を広げ、205.60米ドル高(+0.81%)の25574.73米ドルで終了。S&P500とナスダック総合もそれぞれ0.70%高、0.81%高と反発して終了。3指数そろって史上最高値を更新した。小型株指数のラッセル2000は1.73%高と3日ぶりに大幅反発し、史上最高値を更新した。
取引時間前に発表された米12月生産者物価指数は前月比-0.1%と前月の0.40%や市場予想の0.2%を下回る弱い結果となり、新規失業保険申請件数は前月の+25.0万件から+26.1万件に悪化したが、前日の下落材料となった中国の米国債購入停止については中国政府が否定したことで主要3指数はそろって上昇してスタートした。ダウ平均採用銘柄は、原油高を好感したシェブロンが3.04%高となったほか、ボーイング、インテル、キャタピラーが2%超上昇。アメリカン・エキスプレス、P&G、マクドナルド、コカ・コーラを除く26銘柄が上昇と、ほぼ全面高となった。取引時間前に10-12月期決算を発表したデルタ航空は4.76%高となりS&P500の上昇率8位にランクインした。
海外市況
指標 寄値 高値 安値 終値 前日比 騰落率
NYダウ 25398.60 25575.42 25396.19 25574.73 205.60 0.81
S&P500 2752.97 2767.56 2752.78 2767.56 19.33 0.70
NASDAQ 7168.73 7211.78 7163.23 7211.78 58.21 0.81
CME225先物 23625.00 23800.00 23590.00 23785.00 135.00 0.57
FT100 7748.51 7768.96 7734.64 7762.94 14.43 0.19
DAX 13281.20 13298.65 13151.84 13202.90 -78.44 -0.59
為替(ドル/円) 111.44 111.88 111.04 111.27 -0.17 -0.15
WTI先物 63.50 64.77 63.43 63.80 0.23 0.36
金(Gold)先物 1317.50 1324.70 1316.10 1322.50 3.20 0.24
※CME225先物は円建て。前日比は前日の大証日中終値比を記載。