大和証券キャピタル・マーケッツは最新リポートで、中国本土で2018年の新車販売が一層減速するとの見方を示した。株価動向は銘柄によって明暗が分かれるとみて、吉利汽車(
00175)、広州汽車集団(
02238)、BYD(
01211)を選好した。一方、18年から自動車取得税が優遇税率の7.5%から通常の10%に戻った影響は一時的なものにとどまるとした。『経済通』が11日伝えた。
中国の新車販売について、18年が1%増、19年が3%増になると予想。ただ、伸びは鈍化するものの、中国の自動車セクターは依然として成長が見込め、一部銘柄では株価の下落が押し目買いのチャンスになるとの見方を示した。
大和は新エネルギー車分野を有望視。新エネ車の新たな補助金制度は18年にも発表される見通しで、不確実性の解消により大手新エネ車メーカーが最も大きな恩恵を受けるとした。
個別について、利益成長や「Lynk&Co」ブランドの投入による企業イメージの向上などを理由に、吉利汽車(
00175)をセクターのトップピックに選定。目標株価は35HKドルから37HKドルに引き上げ、投資判断を「買い」とした。また、長い製品ライフサイクルと低い株価バリュエーションを理由に、広州汽車集団に対するポジティブな見方を継続。ただ、目標株価は26HKドルから25HKドルに下方修正した。また、新エネ車が販売に寄与できるとしてBYDを評価。目標株価は85HKドルに据え置いている。