29日の香港株式市場でハンセン指数は5営業日続伸。終値は前日比0.19%高の29919.15ポイントだった。H株指数は0.22%高の11709.30ポイント。メインボードの売買代金は概算で775億1000万HKドル。
ハンセン指数は米株高の流れを引き継ぎ高く寄り付き、おおむねプラス圏でもみ合った。心理的節目の30000ポイントを前に序盤はわずかながらマイナス圏に沈む場面もあったものの、下げ渋った。一方、節目に近づく水準では伸び悩み、大台乗せには至らなかった。18年上期の香港市場に対して総じて強気な見通しが目立ち、流動性のひっ迫が改善した年明けの相場を見越した買いが地合いを支えた。終値は11月22日に付けた30003.49ポイント以来の高値。もっとも、一部投資家がすでに年末年始暇に入ったとみられ、薄商いの中で、一段と買い上がる勢いは乏しかった。
ハンセン指数構成銘柄では、時価総額上位でアジア生保のAIAグループ(
01299)、通信キャリア大手のチャイナ・モバイル(
00941)が買われ、指数を押し上げたほか、自動車メーカーの吉利汽車(
00175)、港湾運営の招商局港口(
00144)が続伸した。新年休暇を控えてマカオカジノの銀河娯楽(
00027)も堅調。半面、前日に高かった本土不動産株の碧桂園(
02007)やスマホ部品メーカーの瑞声科技(
02018)が反落。パソコン世界大手のレノボグループ(
00992)、豚肉大手の万洲国際(
00288)が安い。中国当局がオンラインゲーム市場に対する管理の強化を指示したことを受け、ITの大手のテンセント(
00700)も軟調に推移した。
H株では、航空大手の中国国際航空(
00753)、中国東方航空(
00670)が高い。証券会社による目標株価の引き上げが材料視されたもよう。自動車の広州汽車集団(
02238)、長城汽車(
02333)、医薬の山東新華製薬(
00719)が買われた。半面、前日に急伸した中国アルミ国際工程(
02068)が大幅に反落し、親会社の中国アルミ(
02600)も売られた。このほか、鉄道向け電力制御システム大手の株洲中車時代電気(
03898)、中国版ゆうちょ銀行の中国郵政儲蓄銀行(
01658)がさえない。