27日の香港株式市場でハンセン指数は3営業日続伸。終値は前営業日比0.07%高の29597.66ポイントだった。H株指数は0.30%安の11617.75ポイント。メインボードの売買代金は概算で827億1000万HKドル。
ハンセン指数は方向感に欠けた。高く寄り付いて始まると、前場は小高い水準でのもみ合いを続ける展開。ただ、年末を控えて投資家が積極的な売買を見送るなか、買いの勢いは弱かった。後場に入ると本土相場が軟調に推移したことが嫌気されて、指数はマイナス圏に沈む場面もみられた。ただ、相互取引制度を通じた本土市場からの資金流入などが相場を支え、結局、前日終値をやや上回る水準できょうの取引を終えた。
ハンセン指数構成銘柄では、碧桂園(
02007)や華潤置地(
01109)などの本土不動産株が大幅高。今月20日に閉幕した中国の中央経済工作会議で賃貸住宅市場の発展を促す方針が示されたことが引き続き好感されたもよう。リビアのパイプライン爆破事件を受けた原油高でCNOOC(
00883)も上昇。衛生用品大手の恒安国際集団(
01044)、石炭大手の中国神華能源(
01088)も買われた。半面、米アップルのiPhoneX販売見通しの引き下げが伝わったことが嫌気され、スマホ部品メーカーの瑞声科技(
02018)や舜宇光学科技(
02382)が大幅下落。IT大手のテンセント(
00700)、本土保険大手の中国平安保険(
02318)や中国人寿保険(
02628)、パソコン大手のレノボグループ(
00992)もさえなかった。
H株では、新エネルギー車の免税政策が発表されたのが好感されてBYD(
01211)が大幅高。鉄道車両大手の中国中車(
01766)、不動産大手の万科企業(
02202)、中国科学院系コングロマリットの聯想控股(
03396)も買われた。半面、原発大手の中国広核電力(
01816)が安い。保険株の中国人民財産保険(
02328)や中国太平洋保険(
02601)、航空大手の中国南方航空(
01055)や中国国際航空(
00753)も売られた。