21日の香港株式市場でハンセン指数は反発。終値は前日比0.45%高の29367.06ポイントだった。H株指数は0.79%高の11596.94ポイント。メインボードの売買代金は概算で883億2400万HKドル。
ハンセン指数は小安く寄り付いた直後に切り返し、上げ幅を拡大。結局、11月29日以来ほぼ3週間ぶりの高値圏で引けた。序盤は前日の米株安を受けた売りが先行したが、中国本土相場がプラス圏に浮上すると投資家心理が改善した。もっとも、クリスマス休暇を週明けに控えて様子見気分が強く、商いは低調だった。一時はハンセン指数が14日に付けた月初来高値(29367.51ポイント)を上回って推移したものの、その後は上値が伸び悩んだ。セクター別では保険、エネルギー資源が買われた半面、香港系不動産や運輸が売られた。
ハンセン指数構成銘柄では、長期金利の上昇が業績改善につながる保険株の中国平安保険(
02318)、中国人寿保険(
02628)、AIAグループ(
01299)が上げて相場をけん引した。前日安かった吉利汽車(
00175)と碧桂園(
02007)は反発。ハイテク株のテンセント(
00700)、瑞声科技(
02018)も買い戻された。一方、金利上昇に敏感な香港不動産関連の九龍倉置業地産(
01997)、恒基兆業地産(
00012)、Link REIT(
00823)がさえない。チャイナ・モバイル(
00941)、中国蒙牛乳業(
02319)の反落も重荷だった。
H株では、新疆金風科技(
02208)や新天緑色能源(
00956)、国電科技環保(
01296)、東江環保(
00895)などクリーンエネルギーや環境保護の関連銘柄の上昇が目立った。中国の共産党と政府が18−20日に開いた中央経済工作会議で、汚染防止と緑化を重点政策とする方針をあらためて打ち出したことで、思惑買いが入った。中国科学院系コングロマリットの聯想控股(
03396)、建機大手の中聯重科(
01157)も大きく買われた。一方、青島ビール(
00168)が大幅安。同社大株主のアサヒグループホールディングスが持ち株を復星国際(
00656)に売却し、世界的ビール大手への譲渡を期待していた投資家が失望売りを出した。鉄道車両製造の中国中車(
01766)、空運の中国国際航空(
00753)は反落した。