20日の香港市場は前日の米株安の流れを引き継ぎ売り優勢で始まるか。19日の米NY市場では主要3指数がそろって3営業日ぶりに反落。テクノロジー株を中心に利益確定売りが強まった。香港市場でも前日に約3週間ぶりの高値を更新しただけに、目先の利益を確定する売りが出やすい状況。米長期金利が再び上昇していることに加え、今週に入って相互取引制度を通じた中国本土投資家による売買の売り越しが続いており、資金流出懸念が投資家心理を重くするだろう。
一方、本土市場は好調だ。前日の上海総合指数は保険・銀行株を中心に買われて続伸。指数は再び節目の3300ポイントを目指す展開となっており、この勢いが続けば、香港市場でも相場の下支え要因となるだろう。なお、2018年の中国の経済政策指針を決める中央経済工作会議がきょう閉幕する。市場では金融リスク対策の強化に対する警戒感とともに、新たな経済政策への期待も高まる。
なお、19日の香港株の米国預託証券(ADR)はIT大手のテンセント(
00700)、欧州金融大手のHSBC(
00005)、本土商業銀行大手の中国建設銀行(
00939)や中国銀行(
03988)などが香港終値を下回った。半面、香港都市ガス事業者のホンコン・チャイナガス(
00003)、本土通信キャリア大手のチャイナ・モバイル(
00941)などが上回って終えた。