19日の香港株式市場でハンセン指数は続伸。終値は前日比0.70%高の29253.66ポイントだった。H株指数は1.11%高の11541.88ポイント。メインボードの売買代金は概算で942億3000万HKドルと、前日に続き1000億HKドルの大台に届かなかった。
ハンセン指数は高く寄り付き、終始プラス圏で推移した。米税制改革の実現期待を背景に、前日のNY市場で3指数がそろって最高値を更新したことが好感された。外部環境の改善で投資家はリスクを取りやすくなり、買いが優勢だった。本土市場で小安く始まった上海総合指数が上昇に転じ、次第に上げ幅を広げたことも安心感につながった。もっとも、29300ポイント付近では伸び悩み、前場後半以降はおおむね同水準を挟んでもみ合った。クリスマス休暇や年末を控えて商いが薄くなる中、一段高には勢いを欠いた。2018年の中国の経済政策指針を決める中央経済工作会議が開催中(18−20日)とあって、結果を見極めようと様子見気分も漂った。上値の重さが目立つと、終盤にかけて指数は上げ幅をやや縮小したが、終値ベースで11月29日以来、約3週間ぶりの高値を更新した。
ハンセン指数構成銘柄では、NY市場でハイテク比率の高いナスダック総合が一時7000ポイント台に乗せたことを受け、IT関連の舜宇光学科技(
02382)、瑞声科技(
02018)、テンセント(
00700)が買われた。保険料収入や利益の強気見通しを背景に中国平安保険(
02318)、中国人寿保険(
02628)など本土保険株が高い。港湾運営の招商局港口(
00144)、自動車メーカーの吉利汽車(
00175)、PC世界大手のレノボグループ(
00992)も堅調。半面、ワーフ(
00004)、長江実業集団(
01113)、華潤置地(
01109)など不動産関連が総じてさえない。前日に大幅高の香港証券取引所(
00388)が反落した。
H株では、レノボグループ大株主の聯想控股(
03396)が大幅高。中国国際航空(
00753)、中国南方航空(
01055)など航空株や、新華人寿保険(
01336)など本土保険株の上昇が目立った。半面、長城汽車(
02333)、広州汽車集団(
02238)など自動車や、光大証券(
06178)、海通証券(
06837)など証券の一角が軟調だった。