週明け18日の香港市場は買いが先行か。前週末は3日ぶりに終値ベースで心理的節目の29000ポイントを割り込んだだけに、値ごろ感がある銘柄を買い戻す動きが相場を押し上げそうだ。15日の米株高も投資家心理を支えそうだ。米税制改革の成立を見越した買いが幅広いセクターに入り、ダウ平均など主要3指数がそろって史上最高値を更新した。中国本土市場では、先週末の上海総合指数は8月16日以来約4カ月ぶりの安値圏。ただ、中国経済のファンダメンタルズは堅調との見方は根強く、市場関係者は指数の下落余地は限定的とみている。
もっとも買い一巡後は上値の重い展開が予想される。ハンセン指数は11月22日取引時間中に3万199ポイントを付けた後、下落基調にある。市場では「中期調整局面に入った」(香港経済日報)との声も聞かれ、年末から年明けまで調整が続くとの観測が浮上している。香港と中国本土の中短期金利がともに高止まりしており、資金ひっ迫懸念もくすぶる。中国の共産党と政府が2018年の経済運営方針を決める中央経済工作会議を今週開く見込みで、投資家の様子見姿勢が強い。
15日の香港株の米国預託証券(ADR)は高安まちまち。中国IT大手のテンセント(
00700)やアジア保険大手のAIAグループ(
01299)、中国大手国有銀行の中国建設銀行(
00939)などが香港終値を上回った。半面、欧州金融大手のHSBC(
00005)、香港系不動産デベロッパーの恒基兆業地産(
00012)、中国石油メジャーのCNOOC(
00883)などが下回って引けた。