15日の香港株式市場でハンセン指数は続落。終値は前日比1.09%安の28848.11ポイントだった。H株指数は1.44%安の11365.92ポイント。メインボードの売買代金は概算で1264億7000万HKドル。
ハンセン指数は安く寄り付いた。序盤に心理的節目の29000ポイントを割り込み、終始軟調に推移した。香港と本土の短期金利が総じて上昇傾向が続く中、年末を控えた流動性のひっ迫懸念が引き続き地合いを圧迫。米国の追加利上げを受け、米中金利差の縮小による中長期的な元安圧力や資金流出への警戒感がくすぶったほか、軟調な本土市場が重しとなった。指数が前場終盤に下値抵抗と意識される50日移動平均(15日大引け時点28855.94ポイント)を割り込むと、後場に一時下げ幅を400ポイント超まで拡大した。
ハンセン指数構成銘柄では、IT大手のテンセント(
00700)、本土金融の中国建設銀行(
00939)、中国工商銀行(
01398)、中国平安保険(
02318)、中国人寿保険(
02628)、欧州金融のHSBC(
00005)、石油メジャーのCNOOC(
00883)など主力株がそろって売られ、指数を押し下げた。自動車メーカーの吉利汽車(
00175)、台湾系食品メーカーの中国旺旺(
00151)、本土不動産の碧桂園(
02007)も下げが目立った。半面、マカオカジノの銀河娯楽(
00027)、乳製品メーカーの中国蒙牛乳業(
02319)が逆行高を演じた。
H株では、機関投資家による持ち株売却に関する情報が流れた中国郵政儲蓄銀行(
01658)が売られたほか、建材の中国建材(
03323)、中国中材(
01893)、通信設備の中興通訊(
00763)、自動車の北京汽車(
01958)、広州汽車集団(
02238)が安い。半面、資産再編を計画中の中船防務(
00317)が10%を超す上昇。同社が20日に投資家説明会を開催すると発表したことを受け、再編の進展に対する期待が買いを誘った。