2017-12-15 |
香港/マーケット/証券 |
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【相場見通し】軟調な展開か、中国金融引締めが重し イベント通過後で材料難も
15日の香港市場は軟調な展開が続くか。米連邦公開市場委員会(FOMC)による追加利上げの決定や中国の11月主要経済指標の発表など重要イベントの後とあって、手掛かり難から積極的な売買は控えられそうだ。中国本土の金融引き締めや資金流出が引き続き警戒されよう。米国の追加利上げに追随するかたちで、中国人民銀行(中央銀行)が14日に実施した公開市場操作(オペ)の中短期金利を引き上げたほか、市場との資金の出入りが吸収超過となった。中米金利差の縮小に伴う人民元安や資金流出の圧力を緩和するのが狙いとみられ、人民銀のこうしたスタンスから、年末を控えて流動性の引き締まりに対する警戒感が一層高まりそうだ。
前日のNY市場は利益確定売りに加え、米政治の不透明感が嫌気され、主要3指数がそろって下げた。ハイテク株比率の高いナスダック指数の下落が香港市場のIT関連株の売りにつながる可能性がある。なお、14日の香港株の米国預託証券(ADR)は、欧州金融大手のHSBC(
00005)、中国大手国有銀行の中国建設銀行(
00939)、中国工商銀行(
01398)、本土保険大手の中国平安保険(
02318)、中国人寿保険(
02628)、IT大手のテンセント(
00700)が香港終値を下回った。半面、アジア生保のAIAグループ(
01299)、アップル関連銘柄の瑞声科技(
02018)が上回って引けた。