13日の香港市場は買い優勢で始まるか。前日の香港市場では、ハンセン指数が50日移動平均(12日大引け時点で28811.42ポイント)をやや下回る水準で取引を終えており、安値拾いの買い戻しが入りやすい環境。相互取引制度を通じた中国本土市場からの南向き資金の流入が続いていることも支援材料だ。ただ、買い一巡後は上値の重い展開が予想される。中国共産党と国務院(内閣に相当)が来週18−20日に開催するとみられる中央経済工作会議で、金融リスク対策が最優先課題との見方が伝わっており、本土A株相場に与える影響が懸念される。また、米国ではきょうの米連邦公開市場委員会(FOMC)の結果発表、欧州では14日のECB定例理事会、中国では14日の主要経済指標の発表と、それぞれ経済イベントを控えており、投資家が積極的な売買を控える可能性がある。
12日のNY株式市場は通信や金融株が買われ、ダウ平均とS&P500が3営業日連続で史上最高値を更新。一方、ハイテク株が総じて軟調となりナスダック総合が5営業日ぶりに反落した。なお、同日の香港株の米国預託証券(ADR)は高安まちまち。欧州金融大手のHSBC(
00005)、本土商業銀行大手の中国建設銀行(
00939)、アジア生保大手のAIAグループ(
01299)、IT大手のテンセント(
00700)などが香港終値を上回った。半面、中国石油メジャーのCNOOC(
00883)、本土保険大手の中国人寿保険(
02628)、香港を代表するコングロマリットの長江和記実業(
00001)などが下回って終えている。